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真田丸 第十二回「人質」

BSの真田丸では開始前に「武田信玄」の再放送予告。
真田丸の実質的な前日譚となるわけで、真田丸と合わせて見る人も多そうです。

真田丸 第十二回 「人質」
源次郎、人質ライフを意外と満喫。

幼馴染、少し報われる

きりちゃんと源次郎は祝言のときのことについて言葉を交わします。

源次郎は自分の気持ちを口にしてくれたことに礼を言います。

つい出ちゃっただけとちゃかしつつ、そういうことにしておこうとまんざらでもないご様子。

真田家も私も遠くに来てしまった、と見慣れた屋敷からの景色とはだいぶ違う景色に源次郎は複雑な顔。

兄からはそれでも前に行くしかないと言われた、と迷いを打ち明けた源次郎にきりちゃんは応えます。

「私の行く道は分かっています、源次郎さまの行くところ」

つんつんしたこれまでのきりちゃんにしてはずいぶんとしおらしい言葉です。

幼馴染が祝言を上げたことで、彼女もすこし大人になったのでしょうか。

この女怖いと思った?おっかないと思った?とふざけるのも忘れません。

家康、苦労する

一方その頃、酒宴でどんちゃんしてた陽気なおっさんという印象の強い秀吉と、徳川家は激突していました。

名誉の負傷だと自称しながら、阿茶局に太ったから鎧が食い込んだと突っ込まれ、かっこうのつかない家康も、安房守暗殺が失敗したと聞き、残念そう。

会話における室賀への粗雑な扱い、彼が捨石でしかないことが悲しいです。

爪を噛まない、と阿茶局に再三叱られる家康だけがその場の救いです。

真田家、上杉に接近する

実は上杉家に文を送っていたと昌幸。答えは否だったとしょんぼり。

当然でございましょうと、信之。

だんだんと信之も昌幸に突っ込めるようになってきて頼もしい限りです。

しかし信之の言葉にも昌幸は上杉とよしみを結んで後ろ盾を得なければ、安心して徳川と手を切れないともう一度文を送ります。

 

手紙の着いた上杉。しつこいのう、と言いながらも、裏切られた時ほどの怒りは感じられない上杉景勝。あくまでめんどくさいなあくらいの感じです。

真田家に接近される、作中随一のお人よしである景勝さまの身が心配です。

「真田安房守の面の皮の厚さは日の本一」と部下の兼続。
昌幸が聞いてもそんなに褒められたら照れるわいくらい言いそうです。

 無理難題を押し付けて断ろうと竹取物語みたいなことを決定する上杉家。

その無理難題とは「源次郎を人質に出せ」という要求でした。

源次郎、梅としばしの別れ

人質にされるというのにご機嫌そうな顔で上杉に向かう源次郎。
父とすこし距離をとりたかったからちょうどいい、上杉景勝は嫌いではない。まっすぐでどこぞのお方とは違う。

三十郎は不服そうですが、源次郎は昨夜の梅ちゃんとの会話を思い出しています。

自分にもしものことがあったら子供を育てるのがお前の役目。よいおのこを産んでくれ。
そう願う源次郎に梅は勢いよく抱きつきます。
晴れてお嫁さんになれたからでしょうか積極的です、すばらしい。

源次郎、あのあと梅ちゃんとラブラブ致したからご機嫌なのではないかと勘繰りたくなります。
初夜(饅頭)のときもルンルンで帰ってきましたし、なかなかわかりやすい男です。

 

奉公とは何だったのか、縁側で何かお菓子を食べながらきりちゃんは、畑仕事に精を出す梅ちゃんを眺めます。

きりちゃんの「気の毒ね」との言葉に「お家のためだから仕方ない」と優等生な回答の梅ちゃん。

まともすぎて面白くないと言いながらも身重の体を気にするきりちゃんに、梅ちゃんはきょとんとしています。

「なんとなく」

どうしてお腹に赤ちゃんがいるのか分かったのかというきりちゃんの問いに、源次郎さまがなかなかその気になってくれないから、これも一つの策、とさらっととんでもないことを明らかにする梅ちゃん。
日の本一、面の皮の厚い新妻がここにいます。

たぶん大丈夫と言いながらお腹を押さえる梅ちゃん。
おそらく最初の妊娠は嘘で、出立前の源次郎とラブラブしてなんとか必中させたのかもしれません。
体に変調はないが、予感のようなものがしているような顔にも見えます。

梅ちゃんにとってお腹の子供は、自分が真田家に嫁ぐための源次郎の子供という名の「人質」だったのかもしれません。

 

そんな策士・梅ちゃんも、姑・薫さんとはうまくいっていません。
源次郎が策を弄すことを叱り、源次郎や昌幸の策が通じない母上だけあって、梅ちゃんの策も通らないようです。
じゃあ策士には程遠いきりちゃんと薫さんががうまくいくかといえばそれも想像できませんが。

景勝との再会

梅ちゃんのとんでもない告白などつゆしらず、源次郎は景勝と再会していました。

源次郎たちを差し置き、隣村どうしの諍いを景勝に訴え出る漁師たち。
三十郎は後回しにされたことに怒りをあらわにしますが、源次郎はあまり気にしていません。
次男坊だけあって、ちょっとくらいないがしろにされても大丈夫スピリットを身に着けたのかもしれません。

漁師たちの訴えに目線を低くし、親身になって話を聞き、かならず解決すると約束する景勝。

覗き見する源次郎の好感度もだだ上がりです。

 

人質を要求したのは真田安房守の覚悟と度量を知りたかったからだが、お前にもう一度会いたかったからでもあると景勝さま。
時代が時代だけあってなんだか誤解されそうな言い方です。

そして人質だが客人として迎え入れると厚遇を受ける源次郎。
真っ黒な父親のもとへ帰るよりこのまま上杉家で過ごした方が幸せになれそうな気もします。

欲望のために他国侵略はしない、民が安心して暮らせるようにその訴えを聞き心をつかむ。

義を大事にした先代・謙信公に憧れる二代目・景勝の姿がそこにはありました。

「己れの欲のために生きるとどうなりますか」

景勝のまっすぐな姿に源次郎は問います。

景勝の答えは織田信長の最期を引き合いに出すものでした。
真田丸における信長は、比叡山の坊さんを焼き殺す神も仏もおそれない存在として喧伝されていました。
毘沙門天を信仰する景勝にとっても受け入れがたい人物だったのでしょう。

 

真田家は源次郎が受け入れられたと知って、ホッと一安心。

しかし上杉景勝を支える直江兼続からは沼田をよこせとの手紙が届いていました。

沼田を守るために上杉と組んだのに沼田をよこせとは訳が分からないと信之。

俯瞰で見ている視聴者もよく分からないのだから、当事者の困惑はもっともでしょう。

どうするかとなりますが、さすが昌幸。源次郎に丸投げします。

立っている者は人質になっている息子でも使えの精神です。

ありのままの景勝

源次郎は父からの知らせを型の鍛錬中の景勝に相談し、景勝は直江に掛け合ってやろうと請け負います。

源次郎は

もう一度、漁師たちが談判に来ていました。

対応する役人の命令で追い出される漁師たち、源次郎は問題の先送りではないかと役人を非難しますが、役人は景勝を批判します。

いいかっこうをするために、なんでもかんでも安請け合いをし、役人にそれを押し付ける。

今迄の景勝像とは全く異なる景勝評に源次郎が何かを言う暇なく、その場に景勝と兼続が現れます。

「切り捨てますか?」

悪即斬、直江兼続
捨て置けと景勝。
ツーカーさがうかがえるいい間合いです。

 景勝のやりたいことを助けてやるのが家臣の役目ではないかと源次郎に問われた直江

「できるものなら助けて差し上げたい」

クールな兼続も景勝には心底惚れ込んでいることがわかります。

「戦が続きすぎた」とよわよわしく景勝。

これが本当のわしじゃと力のないことを嘆きます。

しかし父親のどす黒い一面や幾たびもの朝令暮改を見てきた源次郎には、景勝の契約不履行など可愛いものなのか、

「いままでお屋形様を尊敬していたが、今では慕わしい」と高評価は変わりません。

ただ、直江に掛け合おうと言ってもらった沼田の件には困ります。
これは戦が続きすぎたのとは別の問題な気もします。

 

城から港を見下ろして、良い港だが、謙信公の頃よりは船が減ったと、嘆く景勝。

先代の偉大さに押しつぶされそうになっている二代目。

勝頼公以来のお人よしなお屋形さまは、勝頼公と同じく先代の影に負けそうな人でした。

鉄火起請

海を見に行こうと城下におりる一行。

景勝さまが源次郎と三十郎しかつけていませんが、これで暗殺されたえらいことなのでもう少し警戒心を持ってほしいものです。

騒ぎに出くわします。

そこで行われていたのは鉄火起請。
意見の異なる二人が、熱した鉄を運び、成功した方が神様に認められる。

景勝に訴え出ていた漁師たちがカイジばりのギャンブルに興じていました。

鉄に怯える漁師を見て、思わず飛び出す源次郎。

自分は鉄火起請など正しくないと思うが役人が正しいと思うなら鉄火起請で決めようと、先攻を買って出ます。

三十郎に介添えさせて仰々しく鉄火起請に挑む源次郎。

その姿に、こいつは成功する、成功したら自分がやらなければいけないと思わされたのでしょう、役人は慌てて止めます。

強気な姿勢とはったりで鉄火起請を潜り抜ける源次郎。

ややこができたとはったりきかせた梅ちゃんの姿勢とも重なります。

 その後、漁師たちの訴えも、景勝との連携プレイで切り抜け、彼らは意気揚々と帰路につきます。

「お前のような子供が欲しかった」「安房守は果報者じゃ」

距離を置きたいと言いつつ、父親への尊敬は捨てられない、そんな源次郎にとってはこの上ない褒め言葉でしょう。

産声

そして真田家に響く赤ん坊の声。

なんとなくとか言っていたわりに、なんとか間に合わせたみたいです。すごいです梅ちゃん。
これで出産の日が遅すぎたら不義の子疑惑まで飛び出そうですがそういうこともないようで何よりです。

信之夫婦に子供がいないこともあり、一族総出で赤ん坊をあやす様は、貴重なほのぼの真田家でした。

この平穏、いつまで続くのでしょうか。

 

まだ知らせの届かない源次郎に、随分気にいられたなととげとげしい兼続。
おかげで、仕事が増えたと言いながらも景勝のやる気スイッチがオンになったことは兼続も嬉しいのでしょう。仕事もきびきびこなしています。
そして沼田の件も解決。

上杉と真田は正式によしみを結びます。

男の子ではないものの第一子も生まれ、源次郎、出張の間にも順風満帆です。

 

大反対した手前、人目のあるところでは孫を可愛がれないけど可愛がりたい薫は孫に泣かれていました。ほんとうにほのぼのしています。

 

そのほのぼのに暗い影。家康が、真田に裏切られたことを知ります。
阿茶局の「殿も人がいい」という言葉の冷徹さ、恐ろしいです。
真田丸には一筋縄でいかない女性が多すぎます。

真田家を攻める徳川家。
その数は真田の2000に対し、7000。
絶体絶命のピンチに徹底抗戦を唱える矢沢叔父、籠城を申し出る嫡男信之。

苦しい戦いが予想されます。

援軍

よしみを結んだ際、援軍の約束もしたからと助けたい景勝。

そんな余裕はないと突っぱねる兼続ですが、景勝がそう言いだすのは承知の上、援軍をかき集めてありました。

「助けて差し上げたい」

兼続の吐露していた思いが叶いました。

援軍を頂けただけでもありがたいのに、人質の身分で戦に助太刀したいと源次郎と三十郎。

さすがに却下する兼続でしたが、景勝は請け負います。

援軍に向かう三十郎と源次郎で、来週に続く。

まとめ

室賀謀殺の先週とは打って変わって、今週はけっこうほのぼのしていた真田丸

梅ちゃんが生む子供が男の子と決めてかかっている様が、この時代のリアルを感じさせてくれました。

「死にざまは生き方を写す鏡」

雌伏の時を長く過し、死の間際に輝いた真田幸村という人物を象徴するような言葉も出てきました。
源次郎はこれからどう生きていくのでしょう。

 

次回、真田丸 第十三回「決戦」

13話目で決戦とは気が早いですが、信繁の青春時代の幕引きとのこと。

 前回、第十一回「祝言」

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