新人、折り紙を折る

今週のお題「印象に残っている新人」

高校の頃の部活動。

入学したばかりの大会に向けて、部員一同で鶴を折る。

願掛け。

新人と交流を深めて、なんとなく互いを知る儀式ともいえる。

その中に異彩を放つ新人ひとり。

鶴が折れない。

訳が分からない。

天然系で真面目な子だった。

不器用なのか注意散漫なのかその手から宇宙を生み出しているのか。

共に過ごした二年半、彼女の手からまともな鶴が生れた日はなかった。

今でも母校の部活であの風習は続いているのか否か。

桜が咲くころ、思い出す。